コバヤシテレビ局

先日、『「グッとラック!」を降板を言い渡された』と本人がyoutube(「コバヤシテレビ局」という本人と旦那さん2人のチャンネル」で発言をしたということで、ワイドショーで小林麻耶さんの話題が取りざたされている。

 

小林麻耶さんが言うには、同番組のファッションコーナーのスタッフからのいじめがあったとのことらしい。

 

これに対して、TBS(「グッとラック!」の放送局)は即日否定をしている。

 

この件に対し、だいたいどこのチャンネルも小林麻耶さんの旦那が整体師でありながらスピリチュアルなことをされていることから、旦那から洗脳されているというような風潮で取り扱っているように感じる。

 

妹、麻央さんのときにマスコミへの不信感を高め、現在は旦那さんのことしか信用できないようで、撮影のときもずっと旦那さんがついてきているとかなんとか。

 

実際、小林麻耶さんが現在旦那さんに洗脳されているのかどうなのか、そもそも旦那さんがヤバい人なのかどうなのか私には知る由もない。

 

しかし、小林麻耶さんが芸能界の常識に外れる行動をしたからと、小林麻耶さんや旦那さんをおかしい人扱いするのはどうなのかと思う。

 

小林麻耶さんのことに限らず、過去に芸能事務所と金銭でもめたりした人たちが出てきたときに何度も思ってきたことではあるが、まず、芸能界はまともではないということを我々は認識しておかなければならないと思う。

 

特に従業員が一定数以上の上場企業に勤めたこと(アルバイトでもいい)がある人からすれば、ごく当然に思っている労働基準法が適応されていない部分が多いのである。

 

もちろん、ブラック企業だとは言われていない企業であっても、サービス残業等はあるかもしれない。しかし、基本的には最低賃金というものはあるし、それぞれの契約に基づいた休日というのも存在する。

 

一般的な企業の社会人であれば、働き方改革などと言われ、業務の効率化が求められている人も多いであろう。無駄な残業もしないように言われている人も少なくないだろう。

この時代にそのようなことが言われていないのは雇われている側の人たちではなく自営業を経営されている雇う側の人たちがメインではないだろうか

 

雇われのいちサラリーマンであれば、労基署にサービス残業と疑われる可能性があるため、出勤時間より早く行きすぎても、退勤時間のあと会社に残っていても怒られるのが普通であるし、そのような決められた時間で働く以上、社内で無駄な時間を過ごせば怒られる時代である。そしてタバコを吸う時間も「あの人は休憩が多い」と陰口をたたかれてしまうぐらい勤務時間にうるさいのが現在の常識ではないだろうか?

 

しかし、芸能人の人たちはそういう我々の常識では考えれない環境で働いておられるのである。ドラマであろうと、バラエティであろうと、30分前に現場に入るというレベルではない、2時間3時間前に入るという話をよく聞く。

もちろん、女優さんに限らず男性陣も化粧はするし、衣装にも着替えたりするため、我々が制服に着替えるという感覚とは違うのかもしれないが、指定された時間の何時間前に入ったりするのが当然の世界である。

 

そして、撮影も取れ高で決まるため、撮影の終了時間が決まっていない場合がほとんどであるし、2本取りの2本目のゲストであれば、撮影が始まってからも、場合によっては何時間も待ち時間があったりするのである。

 

時間についてもそれだけめちゃくちゃであるし、給料に関しても事務所次第ではあるが、固定給の契約であれば、事務所にいくら入ってきていても固定給しかもらえないし、歩合制であれば、パーセンテージが決まっていたとしても事務所が番組からいくらもらっているか確認できないケースも多いであろう。

 

最低賃金が決まっており、基本給があり、会社の業績によってボーナスがもらえたりする我々とは労働環境が大きく異なるのである。

 

芸能界とは異なる一般的な価値観の我々が例えば芸能界に入ればどうなるか?

例えば私が今芸能人K(仮)さんのマネージャーになれば、番組側に「なんでこんなに早く入らないといけないのですか?待ち時間が無駄なので、撮影の開始時間を明確にしてください。」「撮影の終了予定時間を決めていただかないと次の予定が入れれないので、決めて撮影してください」などと要求するだろう。

 

では、その要求をされた番組側は「そうですよね。働き方改革ですもんね」と納得するだろうか?いや、「Kの新しいマネージャー、芸能界のこと全然わかってない。あいつやばいぞ。」となりKに「あのマネージャーおかしいぞ。あいつの言うこと聞かないほうがいいぞ」となり、Kが反論すれば、「Kを使うのやめよう」となるだろう

 

芸能界に我々の常識を持ち込むことは芸能界では非常識なのである。

 

そう、逆に言えば、芸能界で非常識とされてしまったひとたち全員ではないにしろ、そのうちの何人もが芸能界にとっては非常識だっただけで、芸能界の常識が「非常識である」と世間の常識を訴えただけの人が沢山いたに違いない。

 

我々は、その人たちを非常識な人、おかしな人としてしまっていいのだろうか

 

今回のケースがどうかはわからないが、マスコミ、特にワイドショーを鵜呑みにしてはいけないと意識しておくことが大切ではないだろうか