バンキシャに理系の人はいないのか?

全体的にうろ覚えなので詳細は間違っているかもしれないのはご容赦願いたい

 

先日の「真相報道バンキシャ」という『報道番組』で、2段階換気という換気の方法を紹介するコーナーがあった。

 

冬が近づき気温が下がってくる中、札幌の方でコロナの患者数が増えているが、寒いので換気しづらくなるなかでの対策案として、温度の低下を抑えつつ換気をする方法の紹介であった。

 

下図のような間取りで左部屋で過ごしており、そこには窓A,窓Bと換気扇があり、左部屋と右部屋の間に扉Dがある。そして使ってない右部屋には窓Cがある。

 

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2段階換気

二段階換気の1例目は、一旦窓Cを開き右部屋を換気してから、窓Cを閉めて、窓Bと扉Dを開くという方法である。(換気扇と窓Aがどういってたかは覚えてない)

 

宇宙船から船外に出るとき、もしくはパナマ運河の水門などをイメージすればわかりやすいであろう。

この例については確かに2段階換気であるが、換気効率が悪いからであろうか、あまり深くは説明がなかった。

 

気になったのは2例目である。

 

窓Cを全開にし、扉Dを少しだけ開くという方法である。換気扇をまわして窓A,Bは開けないと言っていたか、換気扇を回さず窓A,Bを少しだけあけると言っていたかは残念ながら覚えていない。したがって換気扇を回すと言っていたと仮定して記載する。

 

確かに、ここで推奨された換気法は窓Cを全開にしてほぼ外と同じと考えれば、扉Dを少しだけ開くことでベルヌーイの定理を利用した理にかなった換気法だと思うので、換気法自体を否定するつもりはない。

 

しかし、番組での説明については、ツッコミが3つ発生する

 

①番組の説明で窓Aと窓Bを開けて換気扇を回すのが換気するのが通常の換気という表現をしていたが、換気とは部屋の対角の窓を開けるのが通常ではないのか?窓が窓Aと窓Bという方向にしかないなら、扉D(もちろん窓Cも)を開けるのが通常であると私は認識している。(番組の「通常」疑いたいが、これは視聴者にレベルを合わせてくれているのであれば仕方がない)

 

②そして、その換気方法が通常である以上、まったく「2段階」になっていない。

 

まあ、この①と②は世間の人から見れば屁理屈かもしれない。

 

番組ではこの2例目の2段階換気の方法で番組内で実験(部屋にコンサート等で使うスモークをたいて、そのスモークが晴れるまでの時間とそのときの左の部屋の室温を測定)した結果、2段階換気した結果、時間は(番組が通常と表現した)通常の換気よりも時間は倍ぐらいかかったが室温の下がり方は緩やかだったという結果だった。

(左の部屋の暖房機器のオンオフについては明言されていなかったと思うが、おそらく後述の③には影響しない)

 

③時間がかかって、室温の下がり方が緩やかなのであれば、対照実験(比較実験)が足りなすぎないか?2段階にせず(右部屋を使わず)に、窓Aと窓Bを全開にせずそれぞれ少しだけあけて、(扉Dはあけずに)換気扇を回せば、(番組が通常と表現する)通常換気よりも時間がかかるが、室温の低下がゆるやかになるはずである。

 

つまり、番組が紹介した実験では(番組の言う)2段階換気の優位性が全く分からないのである。

 

①でバンキシャに常識人がいないこと

②でバンキシャに日本語がわかる文系がいないこと

③でバンキシャに対照実験がわかる理系がいないこと

がわかった

 

バンキシャは報道番組だと思っていたが、実はワイドショーレベルなのかもしれない